上武樹脂鉄道振興会

この先、揺れる事がありますのでお気をつけください。

2020年04月

さすがにもう新メカ化する種車は無いだろう……と思いきやまだありました。

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JR四国2000系の後尾車(2100形)です。手元にこれと先頭車(2000形)の2両しかないので営業運転の編成すら組めず、また中間車(2200形)が手に入る見込みも無さそうなのでいっそこれに新メカを積んで動力化してしまおうという事に。これまでの新メカ化の中では最も新しい種車になります。

今回は車体が一体型の車両なので加工メニューは少なめです。
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まずはお決まりのネジ棒とその左右の梁を切り取る作業を。更に車端部に補強の側柱が入っているのでニッパーとか彫刻刀とかで削り取ります。

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スイッチ穴も前回前々回前々々回と同じようにドリルとヤスリで設置。H5系のIRシャシが使えるとより汎用性が上がりそうなのでアンテナが入るよう若干幅を広げています。なおこの管理人がIRシャシを使おうとすると大概ロクでもない事になるようですね。なぜでしょうか。

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唯一の新しい加工メニューはこのネジ台座へのスペーサーの追加。製品だと車体にネジで留めてありますが、ネジ棒を新設するよりはスペーサーで前面の裏に貼りつけた方が早そうだという事でこの手法を採用してみました。案外頑丈になったので今後も使われるかもしれませんね。

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本題からは逸れますが反射板があった方が色々と捗る[要出典]ためコトブキヤの丸ノズル(5mm)のフチをヤスリで削り、Mr.カラーのレッド(C3)と三菱ペイントマーカーで着色して作ってみました。これを2100形の妻面に貼りつければいよいよ完成です。

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そしてこちらが完成した姿の「2000系(出場試運転仕様)」になります。もはや最初から営業列車として走らせる気すら感じられませんね。一応もう1両後尾車があればモノクラス2連の営業運転も再現できますが果たしてそれが実現する日は来るのか……。

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こちらが先程の反射板を取り付けた妻面側。車高があまり高くない事もありツメの穴がかなり低い位置にあります。経年劣化で割れてしまいそうで懸案事項になるのも時間の問題。

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せっかくなので先頭車(2000形)の方もヘッドマークの貼り替えて反射板を取り付けてみました。これで1両ずつで試運転もできますし、背中合わせの2両編成で試運転をする事も可能になったので用途の幅はかなり広くなったかと思われます。元の用途がかなり狭い気もしますが。

前回前々回から懲りずにまた新メカ化したのでご紹介したいと思います。

今回の種車となったのはこれ↓
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485系「カモメエクスプレス」です。運転台下のJNRロゴが無いので最末期の製品と思われます。これも中間車+後尾車の状態で売っていたものを確保していた事に気づき、ちょうど新メカ化するのに都合がいいと思い選びました。時々動力車だけ外して売っているリサイクルショップを見かけますが、新メカ化をするのであれば後尾車さえあれば十分なので今後はその方向での需要が見込めそうですね[要出典]。

前置きはこれくらいにして加工の話に進みましょう。今回からようやく作業中の写真を撮るようにしたので多少はわかりやすくなったかと思われます。
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まずはシャーシの加工から。もはやお決まりの中身をほぼ全てくり抜く作業ですが、L特急の場合は車体長が若干短めなのでスカート部分も車体と接合するフチがかろうじて残る程度まで削っていきます。

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ギリギリまで削ってもまだ新メカのネジ受けと干渉するので真ん中だけ甲丸ヤスリで更に2mmほど。この程度であれば車体と組み合わせる時も特に支障は出ません。

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次は車体を屋根から取り外して加工。ネジ棒を撤去して左右の梁も削り取り、またスイッチと干渉する車体後部の梁も半分ほど削ります。

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続いてドリルとヤスリでスイッチ穴を設置します。ここも定番と言うより必須項目。L特急の場合だとクーラーの手前まで削る必要があるのでクーラーまで削らないようマスキングテープで保護しておくのがよいでしょう。

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屋根の加工が終わってもまだ安心できません。車体側にも補強が入っているのでこれを後ろ半分だけホビーのことPカッターで切除します。車体中央付近にネジ棒を嵌めるための切り欠きがあるのでここを目印にすればOKです。

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なおこれがL特急の初代(写真左)もしくは2代目の場合、車体と屋根が一体なのでこの加工は必要なくなります。また中央のクーラーを外せば簡単にネジ棒も撤去できますし、スイッチ穴を空ける時も一旦後ろのクーラーを外せば比較的容易かと思われます。素晴らしい。

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以上の加工が終わったら車体とシャーシを結合して無事完成…ではなくネジ受け用のスペーサーを作り車体の中に組み込みます。今回は接合部が狭く不安定なため1.2mmプラ板を2枚重ね合わせて厚めにしましたが、代わりにネジの長さが足りずナットが取り付けられない状況に。これは代わりに長めのネジを調達する必要がありそうですね……

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今度こそ完成…かと思いきや今度は新メカの前頭部が見事に干渉してしまい、泣く泣くホビーのこで切り詰める作業を。これで新メカの特徴である他の車両との振り替えが効かなくなってしまいましたが、そもそもこれに関しては他のと交換する必要が無いような気も………

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紆余曲折の後に完成したのがこちらの「新メカモメエクスプレス」です。この角度だとスイッチがクーラーに隠れてしまうのでどこを加工したのか全くわからないのがつらいところ。

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後ろから写すとようやくスイッチが見えるのでこれが新メカであるという証拠になります。もっとも、新メカ化ってだいたいスイッチの位置が特徴になるような気もしますが。

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軽い思いつきで始めた新メカ化も気がつけばもう3両目になりました。だんだんネタ切れが見えてきましたが果たしていつまで続くのでしょうか。ところで背後に2代目(新動力・屋根一体形タイプ)のL特急から外してくり抜いたと思われるシャーシのようなものが見えますがこれは一体何でしょうね。私はプラレールに詳しくないのでよくわかりません。

[2021/1/27追記]
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カモメエクスプレスの新メカ化をやった時は後尾車と中間車が1両ずつしか手元に無かったので編成が組めない状態でしたが、つい先日後尾車を追加で入手する事ができたので晴れて3両編成を組めるようになりました。ロットが違うため前がJNRマークなしで後ろがJNRありという状況ですがまあ気にしてはいけませんね。

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見て!中古屋で買ってきたライト付きひかり号の後尾車があるよ!かわいいね!

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シャーシを切るためのホビーのこが出てきてしまいました
新メカのせいです
あーあ

という事で前回の記事で予告した通りまた新メカ化の記事です。

次はどの車両に新メカを積もうかと考えていた時にライト付きひかり号の後尾車がバラである事に気づき、ならばこれを新メカ化して3両編成の先頭車と取り換えられるようにすればいいじゃないかという事で早速着手する事にしました。前作完成からわずか5日間の出来事です。

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改造する前に念のためシャーシの検証を。今回種車にしたのはR/Cひかり号発売の際に金型変更された84年以降のロット(写真左)[1]で、それ以前のもの(写真右)とはケーブルを通す穴が空けられている点が異なるようです。

それでは早速加工に取り掛かりますがやはり制作中の写真が皆無なのでほぼ完成後の姿です。
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ライト付きひかり号も「とっきゅう」と同じ床下とシャーシが一体形なタイプのため、全く同じ要領でフレームを残してシャーシを切除、車体はネジ穴を取り除きスイッチ穴を空けます。車端部の連結器用の切り欠きとツメ用の穴も全く同じです。なおスイッチ穴は新メカを仮当てしながら水性ペンでつけた目印に合わせてドリルで空けているだけなので特に採寸等はしていません。

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唯一の相違点はネジの受け皿を新設した事で、1.2mmのプラ板を切り出して3mmのドリルで穴を空けたスペーサーを作りシャーシの上に取り付けています。ちなみに裏に付いているナットは瞬間接着剤で貼り付けただけ。非常に雑ですね。

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買った時点で既にヒビが入っていたシャーシはくり抜いている段階で見事に割れてしまったので車体への取り付け前に接着剤で修理。割れた衝撃で若干歪んだり修復跡が残ってしまいましたがまぁ走っている分にはわからないでしょう(適当)

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そんなこんなで数回の位置調整の末に完成したのがこちらの「新メカ付きひかり号」。またしても台車の振り替えをやっていないのでウェストひかりに見えなくもないですね。

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旧動力のライト付きひかり号(写真左)との比較。新動力のライト付きひかり号を持っていないのでいきなり新メカへ飛ぶ形になってしまいました。今後はこの旧動力の編成に混ざって新メカ付きひかり号が活躍する予定です。


【参考文献】
[1] 『プラレール大全』 いなかのえき、2019年

外出の自粛要請が続くこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。私はtwitterのフォロワーさんに「会長さんがプラレールを改造するの久しぶりに見た……」と言われながらも自宅に引きこもって工作しております。

さて、そんな中で約一か月ぶりの更新は「新メカ」を使用した車両加工のお話です。
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まず「新メカとは何ぞや」という方に簡単にご説明すると2014年から採用された[1]動力シャーシ「新メカボックス」(写真右)の略で、ギヤボックスの構造から電池の取り付け位置、車体との固定方法など従来の動力シャーシ(写真左)から大幅にリニューアルされています。2019年頃には早くもマイナーチェンジされ、電池ボックスの位置が変わった代わりに車高が低くなったものも登場しています(写真中央)。

この「新メカ」、走行性や牽引力が良い事から従来の製品に取り付ける改造は以前より行われており、中には前頭部にスイッチのあった通称「旧動力」の製品を新メカ化した作例もあります。

そして今回そんな新メカのシャーシを搭載するのはこの車両↓
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鉄道博物館開館記念スペシャルセットのクハ481です。初出は1971年発売の「とっきゅう」という非常に息の長い金型[2]で、最近では02年に「ボンネット特急白鳥」として3両編成が、07年にこのセットで後尾車のみ発売されました。なぜかこれが手元に3両(未開封含む)もあったので「1両くらい……」という事で新メカ化に至ったわけです。

とはいえこの車両、スカート+床下がシャーシと一体になっているタイプなのでそのままでは新メカが嵌りません。そこで新メカ化するためにはシャーシと車体と接着する事で一体型のボディに改める加工が必要となります。
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製作途中の写真が無いので完成後の姿になりますが、製品(右)から取り外したシャーシをノコギリとヤスリでフレーム以外ほぼ全て切除し、ネジ穴と撤去しスイッチ穴を3mmドリルとヤスリで空けた車体と瞬間接着剤で接合。

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また新メカとの固定はネジの台座をスカートの裏に引っかける方式を採用したため、車体側のネジ穴は省略しました。剛性の高いABS樹脂の製品だからこそ為せる技で、それ以前のPS樹脂の製品だと割れる危険性があるのであまりオススメできません。

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反対側から見るとこんな感じ。シャーシの妻面側はリングタイプの連結器と干渉しないように切り欠きを設け、左右には新メカのツメを引っ掛ける穴を3mmのドリルと角ヤスリで設置しています。

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こうして完成したのがこちらの「とっきゅう(新メカ仕様)」です。上から見ると地味ですがスイッチ穴が車体後部にあるのが新メカである証拠。車輪がグレーのままなのでいずれ製品と同じ黄色に振り替えたいところですが……いつになるんでしょうかね。

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なお「ボンネット特急白鳥」も持っているのですが、実家に預けっぱなしなので現状は編成を組むとなると「超特急ひかり号」から中間車を拝借する形に。さすがにこれを塗り替えるわけにはいきませんね。

既にちらほらと色々なプラレールを新メカ化する作例が増えているようですが、来るべきプラレール運転会に備えてこれからも新メカ化した車両を増やしていきたいところですね。と言うかもう次の作品があるので次回の記事はそれについて書くことになるのですが……


【参考文献】
[1] 『プラレール大全』 いなかのえき、2019年
[2] 『プラレール大全』 いなかのえき、2019年

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